熱中症
2023/06/02
目次
なぜ、最近熱中症が増えているのか
毎年、熱中症が話題になっていますが、
昔はそこまで話題になっていなかったように思います。
実際、熱中症による死亡者数の推移をみても
1994年くらいから徐々に増え始め、
2010年には過去に例をみないほど熱中症による死亡者が多くみられました。
下のグラフは
熱中症の死亡者数の年次推移(1968~2015年)です。
次に、熱中症の救急搬送と志望者の状況を示します。
過去の救急搬送の状況をみると
7月、8月が圧倒的に多いですが、
5月からすでに救急搬送される方がいることが分かります。
熱中症が増えたわけ
熱中症の人が増えた理由として挙げられているのが
- 地球温暖化による温度上昇
- 真夏日や熱帯夜の増加
- ヒートアイランド現象による都市気温上昇
- 高齢化により体調管理ができない人が増えた
- 「熱中症」の認知度が上がった
- クーラー病や体温調節機能の低下
- ストレス、睡眠不足、食生活の乱れなど生活習慣の悪化
です。
本当に夏の気温は上昇しているのか?
こちらも調べてみました。
確かにこのグラフをみると上がってきているように見えます。
とはいえ、130年間で約1.3度。
先ほどの熱中症死亡者数のグラフで変化のみられた1990年からだと0.3度程度。
気温の上昇を理由とするには、
平均気温だけ見るとちょっと弱いですね。
東京の猛暑日の推移
これをみると猛暑日は明らかに増えています。
こちらが関係している可能性は高そうです。
データはこちらを参考にしてます。
https://www.teguchi.info/weather/summer/extremely-hot-day/
大阪、名古屋、広島、福岡のデータも載っているので、
気になる人はチェックしてみて。
ここで、用語の確認
夏日:最高気温25度以上の日
(夏の季節の訪れや夏の暑さを感じさえる日)
真夏日:最高気温30度以上の日
(真夏のような暑さを感じさせる日、具体的な暑さ対策が必要になってくる日)
猛暑日:最高気温35度以上の日
(真夏の耐え難い暑さ、日中長時間屋外にいることが危険な暑さ、エアコンなしの室内での熱中症のリスクが高い暑さ)
最高暑さ指数と熱中症
次に、最高暑さ指数と熱中症の関係について
みていきましょう。
このグラフを見ると
暑さ指数25℃を超えたあたりから
熱中症の発症頻度が上がってくるのが分かります。(特に高齢者)
特に28℃以上となると急に増えていますね。
暑さ指数(WBGT)
暑さ指数(WBGT)は、
熱中症になるリスクを示す指標の一つです。
暑さ指数(WBGT)は
湿球黒球温度(Wet Bulb Globe Temperature)のことで、
1950年代にアメリカで提案されました。
暑さ指数は、
私たちの体温を調節する機能に大きく関わる
「気温」「湿度」「輻射熱」の3つを元に数値化されています。
ちなみに、輻射というのは
物質を介さず温度の高い方から低い方へ熱が伝わる現象です。
たとえば、冬に縁側で日向ぼっこをしていると体が暖かくなるとか
夏にトンネルに入ると体がひんやりと涼しくなるとかいうものです。
これは、外の気温は同じでも太陽の熱が身体に移動したり、
身体の熱がトンネルの壁に移動するためにおこってきます。
この暑さ指数(WBGT)の単位は
「気温」と同じく「℃」で示されますが、
「気温」とは全く意味の異なる数値なので注意しましょう。
下記に厚生労働省のHPから引用させていただいた
WBGT値と気温、相対湿度との関係の表を載せています。
それを見てもらうとわかるように
気温と輻射熱が同じ数値であっても、
湿度が40%の場合と60%の場合とでは、
60%のほうがWBGTの値は高くなります。
つまり、
気温が同じ場合、湿度が高いほうが熱中症発症リスクが高いということです。
熱中症を引き起こす条件:環境
- 気温が高い
- 湿度が高い
- 風が弱い
- 日差しが強い
- 締め切った室内
- エアコンがない
- 急に暑くなった日
- 熱波の襲来
熱中症を引き起こす条件:身体
- 高齢者、乳幼児、肥満
- 身体に障害がある人
- 持病(糖尿病、心臓病、精神疾患など)
- 低栄養状態
- 脱水状態(下痢、インフルエンザなど)
- 体調不良(二日酔い、寝不足など)
熱中症を引き起こす条件:行動
- 激しい運動
- 慣れない運動
- 長時間の屋外作業
- 水分補給がしにくい
熱中症にならないために
熱中症予防の基本は
体温の上昇を抑え、脱水を防ぐことです。
そのためにも
- 暑さを避ける工夫をする
- こまめに水分補給をする
ことが重要です。
暑さを避ける工夫をする
屋外に出るときには
- 日傘や帽子を活用し、直射日光を避ける
- 適宜、休憩をとる
- グッズ(携帯扇風機、保冷剤)を活用する
屋内でも熱中症になるリスクはある
- すだれ、ブラインド、カーテンなどを利用し、直射日光を避ける
- 室温28℃以上にならないようにエアコンを使う
(扇風機を併用し、室内の空気を循環させると効果的)
高齢者と乳幼児は要注意!
他の世代に比べると体温調節能力が低いため注意が必要です。
熱中症にならないための衣服選び
汗をよく吸い、乾きやすい素材で、
ゆったりとした風通しのよいデザインのものを選びましょう。
水分補給
こまめな水分補給を意識する
ポイント:のどが渇く前に水分を補給する
軽い脱水状態になっても喉の渇きを感じないことがあります。
暑い場所に行く前など意識的に水分を摂るようにしましょう。
水分摂取量の目安は、1日1.2L。
ただ、身体を動かしたりしてたくさん汗をかいたときなどは
もっと水分を摂る必要があります。
熱中症予防に良い飲み物は
- 水・麦茶・黒豆茶などのノンカフェイン飲料
屋内のあまり汗をかかない状況で過ごす場合の水分補給におススメ
麦茶、黒豆茶、ルイボスティー、コーン茶などはミネラルもいっしょに補給できます。
- 経口補水液
すでに脱水状態のときに適しています。
スポーツドリンクよりも電解質が多く含まれていて、
逆に糖分が少ないのが特徴です。
*飲み過ぎはNG
経口補水液の代表格、夏に重宝するOS-1ですが、
こちらも1本500mlあたり約1.5gの塩分が含まれています。
学童期以降の年代での適量は1本~2本(500ml~1L)。
ただし、高齢者や糖尿病、高血圧、心臓病、腎臓病などの持病を持っている方は
主治医へ適量をご確認の上、飲むようにしましょう。
- スポーツドリンク
日ごろの熱中症対策に適しています。
市販のものがいっぱいありますよね。
大きく分けると「アイソトニック」「ハイポトニック」に分けられます。
【アイソトニック】
体液に近い浸透圧となるように作られているため、
水分・糖質・塩分がバランスよく吸収されます。
運動前や通常の日常生活の時の水分補給としておススメです。
商品:ビタミンウォーター、GREENDAKARA、アクエリアス エアボトル、ボディメンテドリンク、ポカリスエット
【ハイポトニック】
アイソトニックよりも塩分や浸透圧が低くつくられています。
運動中や運動後の水分補給におススメです。
商品:キリンラブズスポーツ、ポカリスエットイオンウォーター、アミノバリュー、アクエリアス・ゼロ、VAAMスマートフィットウォーター
*ペットボトル症候群に注意
スポーツドリンクを多量に摂取すると、急激に血糖が上昇して
更に喉が渇くという悪循環に陥ります。
糖尿病や糖尿病予備軍の方、メタボリックシンドロームの方は特に注意が必要です。
日常における行動指針
暑さ指数(WBGT) 31℃以上:危険
♦ 注意すべき活動のめやす
すべての生活活動で起こる危険性
♦ 注意事項
高齢者においては、安静状態でも発生する危険が大きい
外出はなるべく避け、涼しい室内に移動する
暑さ指数(WBGT) 28~31℃:厳重警戒
♦ 注意すべき活動のめやす
すべての生活活動で起こる危険性
♦ 注意事項
外出時は炎天下を避け、室内では室温の上昇に注意する
暑さ指数(WBGT) 25~28℃:警戒
♦ 注意すべき活動のめやす
中等度以上の生活活動で起こる危険性
♦ 注意事項
運動や激しい作業をする際は、定期的に十分な休息を取り入れる
暑さ指数(WBGT) 25未満:注意
♦ 注意すべき活動のめやす
強い生活活動で起こる危険性
♦ 注意事項
一般に危険性は少ないが、
激しい運動や重労働時には発生する危険性がある
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